

林業って一口に言っても、なんかいろいろな事業体があって、どれに転職したらいいか分からないな?
どうも元フォレストワーカーのkitajinです。
林業に転職を考えているそこのあなた。
森林組合と民間の会社、どちらのほうに転職したらが良いか迷っていますね。
そもそも、森林組合と林業を営む会社との違いとは何なのでしょうか?また、その他にも、林業には、第三セクターという事業体もあります。
この3つ、やっていることは類似点も多いですが、その理念や経営方針が異なり、それにより仕事においてもやり方から考え方が違います。
どれがいいとは言い切れませんが、それぞれの特色を知れば、自分がどの事業体に転職した方がいいかが分かりはずです。それでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。

この記事を書いた人

- 静岡県浜松市で10年間林業に従事
(素材生産業者で伐採を主にやっていました)
- 林業に関する基本的資格はすべて取得
(林業架線作業主任者の国家資格取得者)
- 林業の情報を発信したくて林業ブログを運営
(運営歴1年の新人です)
林業の魅力や重要性などを実体験を通して発信していくつもりなので、林業に転職を考えている方は参考にしてください。
※本記事には、プロモーションが含まれています。
この記事は、個人の見解も含まれますのであくまで参考程度で捉えてください。気になる方は自分で調べるか、『緑の雇用』を利用して、納得してから就職されることをオススメします。
森林組合とは?

森林組合とは、地域の森林の所有者が互いに共同して林業を発展させ、森林を守り育ててゆくことを目的とした協同組合です。
「森林組合法」という法律に基づいて設立されており、この法律は、組合員の経済的社会的地位の向上を図ることと森林の保続培養、森林生産力の増進を図ることを通じて、国民経済の発展に貢献することを目的としています。
組合では、組合員で森林所有者の委託をはじめ、国(営林署)県、市町村から委託されて間伐や下草刈り、伐採、植林などの森林作業を行います。
森林組合は、林業に就職するには一番間口の広い組織と言われ、林野庁の補助による「緑の雇用」という林業の現場技能者育成対策事業に取り組んでいます。
ちなみに森林組合は公務員ではなく、肩書きは団体職員となります。
日本の森林組合には、おおよそ市町村に相当する範囲の民有林を対象にした狭義の森林組合と、狭い地区の共有地を共同経営する生産森林組合の2種がある。2021年(令和3年)3月末の狭義の森林組合数は613、加入者は約149万人で地区内民有林総面積の約61%を所有、また生産森林組合は2,693あった。
森林組合 - Wikipedia
業務の内容
森林組合と、民間会社とでは業務内容が多少異なります。
組合と民間の会社では、利益の捉え方の違いからくるものが大きいです。
森林組合は、
「森林を所有する組合員の出資により運営され、組合員に対して森林経営に関する相談に応じたり、森林施業の受託、森林施業計画、資材の共同購入、林産物の販売、資金融資、森林災害共済」などの事業を行っています。
また、近年、山の所有者問題、後継者問題などの山に関する問題の窓口的役割などの多岐にわたり、山の問題にも取り組んでいるのも特徴です。
民間会社は営利法人なので、利益を第一に考えて活動していくのに対し、組合は、相互扶助を目的としているために、大きな利益より、いかにお互いが損をしないかを考えて営業をしていくような組織となっています。
ですので、業務内容も、営利を目的としたものではなく、山林の保全や管理と行ったものも含まれます。
特徴
森林組合はその地域の顔のような存在です。なので、森林組合の前には地域名が付きます。
特徴としては、前出のように利益追求より、その地域の山を守り育成していくという考えが根強くあります。ですので、比較的狭い地域で仕事を担うようになります。
組合の仕事は、相互扶助の考えを元に運営されているので、手堅く、昔からのやり方を守り抜く趣向があります。その代わり、新しさや柔軟性が乏しく、変革がしづらいという面もあります。
民間の林業の会社

林業を営む民間企業と一口に言っても、規模の大きさから仕事内容まで会社によって様々です。しかし、一貫して言えるのは、営利を目的としており、自社の成長を第一に考えての仕事を担っています。
民間の会社は、殆どが個人経営であり、山林を所有する林業家と言われる人たちが家族内で林業を営んでいます。しかし、中には法人化した会社もあり、幅広く林業に関する仕事に従事しています。

また、長年続いた林業を取り巻く問題により、(後継者不足、木材の価格下落など)どの会社も経営が厳しく、補助金をもらって営業を続けてきたということです。
民間の林業の会社は、自社で森林を保有していて、そこから木を伐採して販売している会社と、森林組合の下請けや国有林などの役所の仕事を入札によって取得したりしています。
業務内容
仕事の内容は、主に山からの木を伐採、それを山から下ろし、市場へもっていく「素材生産」を主にしているところが多いです。
ですので、素材生産業者とも呼ばれています。
他所から請ける仕事なら、一日幾らでその仕事を請けるのかどれくらいの工数がかかるのか、人工(にんく)がどれくらいかかるのかなどの見積もりをして、その期間内に仕事を終わらせるという業務内容となります。
また中には、自社で製材部門を持っていれば、伐り出した木を自社で製材にして販売している会社もあります。
組合と違い、仕事のやり方はその会社独自のモノになるので、その違いは個々の会社により表れます。
ですから、会社によっては利益追求のために社員に無理をさせる場合もありますので、働く場合は充分に見極める必要があります。
特徴
民間会社と言っても、従業員が数十人の大きな会社から、家族でやっている個人事業まであります。
個人の会社は、社長の特色が大きく出るのが特徴です。社長のやり方次第で、従業員の質も変わってきます。
ですので、企業理念が自分に合っているかどうかが一番のポイントとなります。
いくら給料が良くても作業がキツかったり、危険な仕事をさせる場合もありますし、小さくても真面目にやっている会社もあります。
転職の際は、ホームページを見たり、面接時にどういう理念を持ってやっているのかなどを質問して見極めましょう。
林業の第三セクター

第三セクターとは、新たな林業就業者を育成するために作られる組織のことで、縮小している森林組合と民間の林業会社が共同出資して設立しています。
第一セクターが森林組合で、第二セクターが民間企業、そして、両方の要素を組み込んだ組織が第三セクターと呼ばれる事業体です。
イメージとしては、組合のように地域の問題を解決しつつ、事業体としてきちんと利益を出せるように取り組んでいる事業体と考えると分かりやすいでしょう。
業務内容
では、具体的にどのような仕事を担っているのでしょうか?
基本的には、他の起業と変わらず、組合的な地域の山林を中心とした、森林の育成、伐採、保全など主になっています。
しかし、どちらかというと、官の役割が大きく、組合のように地域社会の根差した経営と問題解決を主に仕事内容になっているようです。
特徴
第三セクターは、元々、森林組合が担っていた仕事に企業が参入して経営のノウハウを提供しているので、一般企業よりは営利目的ではありませんが、それでも利益を出せる企業としての経営が求められます。
また、運営の多くが、補助金で賄われているのも特徴の一つです。
ですので、民間の会社よりは仕事に余裕があります。ただし、仕事の内容に自由度はなさそうです。

【まとめ】森林組合か民間企業かは、将来像によって変わってくる

それぞれの特色があり、どれがいいかは、将来どうなりたいかによって変わってくると思います。
例えば、自分の力量を試して、会社の利益を上げて、会社を大きくしていくことに生きがいを感じるタイプなら、民間企業に就職するのがいいでしょう。
そうではなく、地域社会に根差した山林の育成、保全、管理などを主として、仕事をしたいなら森林組合か第三セクターが良いかもしれません。
自由度が高い方がいいか、それとも伝統と安定を求めるか?
自分にどの職場があっているのか?
迷っているなら、森林の仕事ガイダンスに参加してみるのもいいでしょう。
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