林業転職

【林業の資格】現場作業で必要となる資格について紹介します

kitajin

どうも元フォレストワーカーのkitajinです。

本記事では、林業に関わる資格について取り上げています。

林業には、大きく分けて二つの意味をもつ資格があります。

一つは、労働安全衛生教育として、講習を受けないと作業ができないもの。

もう一つは、キャリアアップのための資格です。

それでは、どのような資格と特別教育を受けることになるのかを見ていきましょう。

この記事を書いた人

kitajin
  • 静岡県浜松市で10年間林業に従事

(素材生産業者で伐採を主にやっていました)

  • 林業に関する基本的資格はすべて取得

(林業架線作業主任者の国家資格取得者)

  • 林業の情報を発信したくて林業ブログを運営

(運営歴1年の新人です)

林業の魅力や重要性などを実体験を通して発信していくつもりなので、林業に転職を考えている方は参考にしてください。

※本記事には、プロモーションが含まれています。

前提として、普通自動車運転免許証は取得してないといけません。マニュアル車であれば尚良い。

林業の必要な資格・特別教育

伐採者とオペレーター

立木の伐木作業者(チェーンソー作業者)

林業の資格と言えば、真っ先に思い浮かぶのは、チェーンソーではないでしょうか。

チェーンソーで作業を行う時は木の大小関係なく、チェーンソーによる伐木等特別教育を受ける必要があります。

以前は、大径木と小径木の伐木の安全衛生教育が分かれていたのですが、2020年8月から統一されました。

チェーンソーによる伐木等特別教育 | 伐木作業等の特別教育が統合されます! | コベルコ教習所 (kobelco-kyoshu.com)

ですので、それ以前に、チェーンソーの資格を取ってあるという人は、もう一度講習を受けなおす必要があります。その場合は、以下のように免除コースを受ける必要があります。

チェーンソーによる伐木等特別教育 | 伐木作業等の特別教育が統合されます! | コベルコ教習所 (kobelco-kyoshu.com)

刈り払い機(安全衛生教育)

刈り払い機(草刈機)を使用するには、実務を抜かした5時間の安全衛生教育を受けなければいけません。(本来なら実務を1時間の計6時間なのですが、実務は事業者の指導でよくなっています。)

刈り払い機の事故も無くならず、安全衛生教育は欠かせないものとなっています。また、振動障害も懸念されるので、予防の知識を頭に入れておきましょう。

玉掛作業者

玉掛けとは、ワイヤーロープで、荷を吊り上げる際に必要な資格です。

つり上げ荷重が1トン以上の場合が技能講習で、1トン未満の場合は、特別教育です。(労働安全衛生法第61条、第76条にて規定されている)

技能講習講習科目学科実技
クレーンに関する知識(1時間)クレーン等の玉掛け(6時間)
クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識(3時間)クレーン等の運転のための合図(1時間)
クレーン等の玉掛けの方法(7時間)
関係法令(1時間)
特別教育講習科目学科実技
クレーンに関する知識(1時間)クレーン等の玉掛け(3時間)
クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識(1時間)クレーン等の運転のための合図(1時間)
クレーン等の玉掛けの方法(2時間)
関係法令(1時間)
安全衛生教育・講習科目学科
最近の玉掛け用具の特徴(1時間)
玉掛け用具等の取扱いと保守管理(2.5時間)
災害事例及び関係法令(1.5時間)

他の資格との兼ね合いで、講習時間が短縮する場合があるので、必ずしもすべて受けなくてはならないわけではありません。

高所作業

「高所作業」とは、2メートル以上の高さでの作業のことを言います。

労働安全衛生法によって、2メートル以上の高さで作業を行う際には安全措置を取らなければならない、となっています。

なぜ、高所作業が危険視されているかというと、2メートル以上の高さで作業する時は、少しのミスで大きな災害に繋がりかねないからです。

主に、建設業界に適応された安全順守ですが、林業においても2メートル以上の高さで作業することは非常に多く、同じような安全策を取らなくてはなりません。

今までは、高所作業に使用する胴ベルト型の安全帯でもよかったのですが、胴ベルト型の安全帯は、墜落時に内臓の損傷が激しく危険性が高いので、厚生労働省は安全帯の名称を「墜落制止用器具」に改め、国際規格であるフルハーネス型を採用することにし、ハーネス型の安全ベルトの特別教育を行うことにしました。

フルハーネス型墜落制止用器具取扱特別教育

講習科目学科
作業に関する知識(1時間)
墜落制止用器具に関する知識(2時間)
労働災害の防止に関する知識(1時間)
関係法令(0.5時間)
実技
墜落制止用器具の使用方法等(1.5時間)

作業の過程において、一部だけ作業床を設けることが困難な箇所があっても、本特別教育の対象となります。

はい作業

「はい作業」の「はい」とは、倉庫や土場に積み重ねられた荷物のことです。

袋や箱、俵がそれに該当し、木材も含まれます。これらを規則正しく積み上げたり、下ろしたりする作業を「はい作業」と言います。

高さが2メートルを超える「はい作業」には、現場の安全対策・指導などを行う業務に従事することができます。

受講資格は、はい付けまたは、はいくずしの作業に3年以上従事した経験を有するもので、2日間の受講で取得できます。

講習科目     学科
はいに関する知識(3時間)
人力によるはい付けまたははいくずしの作業に関する知識(5時間)
機械等によるはい付けまたははいくずしに必要な機械荷役に関する知識(3時間)
関係法令(1時間)

小型移動式クレーン

「小型移動式クレーン」とは、つり上げ荷重5トン未満の小さなクレーンのことです。

小型移動式クレーンの種類として、ポピュラーなものは、トラックの荷台にクレーンが付いたトラッククレーン、小型のクローラクレーンがあります。

小型移動式クレーンの運転技能講習の時間は、未経験者の場合は合計20時間となっており、学科13時間、実技7時間です。

講習科目学科
小型移動式クレーンに関する知識  (6時間)
原動機および電気に関する知識   (3時間)
運転のために必要な力学に関する知識(3時間)
関係法令             (1時間)
実技
     小型移動式クレーンの運転     (6時間)
運転のための合図         (1時間)

※ただし、お持ちの免許、資格等により講習の一部が免除されます。

高所作業車

林業でも、高所作業車を使用して、民家や道路の枝木を処理する仕事があります。

年々、高所作業車を使った支障木処理の仕事は、需要が増えています。

講習科目  学科
作業に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 (5時間)
        原動機及び電気に関する知識 (3時間)
運転に必要な一般的事項に関する知識 (2時間)
関係法令 (1時間)
学科試験 (1時間)
実技
高所作業車の作業のための装置の操作 (6時間)

※ただし、お持ちの免許、資格等により講習の一部が免除されます。

簡易架線集材の運転

簡易架線集材とは、伐り出した木をワイヤーを使って引っ張り出したり、移動させるのに必要な資格です。

簡易とついているので、簡単に架設でき、撤収できるものです。

集材機という専用の機械で架設するか、タワーヤーダ、スウィングヤーダなどの高性能林業機械で架設する場合があります。

講習科目     学科
簡易架線集材装置の集材機及び架線集材機械に関する知識(1時間)
架線集材機械の走行及び作業に関する装置の構造及び取扱の方法に関する知識(2時間)
簡易架線集材装置及び架線集材機械に関する知識(1時間)
           簡易架線集材装置及び架線集材機械の運転に必要な一般的事項にに関する知識(1時間)
関係法令(1時間)
実技
架線集材機械の走行操作(1時間)
簡易架線集材装置の集材機運転及び架線集材機械の作業のため装置の操作(3時間)
ワイヤーロープの取扱い(4時間)

林業架線作業主任者

林業架線作業主任者の資格とは、以下に必要です。

「伐採した木を、空中に吊り上げて、運搬するための装置の組み立て、解体、作業のすすめ具合などを指揮する現場の責任者」

実務経験3年以上でないと、取得できない国家資格となっています。

試験会場・各ブロックの安全衛生技術センター(北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・九州)

試験内容・機械集材装置および運材索道に関する知識・林業架線作業に関する知識・関係法令・林業架線作業に必要な力学に関する知識

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林業機械の資格

伐木等機械運転業務特別教育

伐木等機械運転業務特別教育」とは、高性能林業機械と言われる、(グラップル、ハーベスタ、プロセッサ、グラップルソー等)のオペレーターに必要な特別教育です。

講習科目 学科
伐木等機械に関する知識(1時間)
伐木等機械の走行、作業に関する装置の構造、取り扱いの方法に関する知識(1時間)
伐木等機械の作業に関する知識(2時間)
          伐木等機械の運転に必要な一般的事項に関する知識(1時間)
関係法令(1時間)
実技
伐木等機械の走行の操作(2時間)
伐木等機械の作業の為の装置の操作(4時間)

フォワダの資格

「走行集材機械」とは、車両の走行により、集材を行う機械のことを言います。(フォワーダー・集材車・集材用トラクターなど)

講習科目      学科
走行集材機械に関する知識1時間
走行集材機械の走行、作業に関する装置の構造、取り扱いの方法に関する知識1時間
走行集材機械の作業に関する知識2時間
走行集材機械の運転に必要な一般的事項に関する知識1時間
関係法令1時間
実技
走行集材機械の走行の操作(3時間)
走行集材機械の作業の為の装置の操作(3時間)

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緑の雇用制度

kitajin

緑の雇用制度とは、林野庁の管轄下で行われる林業への就業支援、育成制度です。研修を受けながら、林業に関する技能と資格習得のサポートをして入れます。

また、年数ごとに研修が用意されていて、研修を受ければキャリアアップとなります。

1年目~3年目 林業作業士(フォレストワーカー)

1年目28日程度の座学と学習・林業作業の基本【研修中に取得する安全講習等】実地研修
刈払機取扱作業者8か月
伐木等の業務(チェーンソー作業)
玉掛け技能講習
2年目29日程度の座学と学習1年目の内容の確認・応用【研修中に取得する安全講習等】8か月
不整地運搬車運転技能講習
荷役運搬機械によるはい作業従事者
機械集材装置の運転業務
3年目21日程度の座学と学習基礎力の向上・大型機械を使用した林業作業【研修中に取得する安全講習等】
簡易架線集材装置の運転業務8か月
伐木等機械の運転業務

現場管理責任者(フォレストリーダー)

5年目16日程度の座学と学習【研修中に取得する安全講習等】
造林作業の作業指揮者
はい作業主任者
地山掘削及び土止め支保工作業主任者

統括現場管理責任者(フォレストマネージャー)

10年目10日程度の座学と学習【研修中に取得する安全講習等】
安全衛生推進者要請講習

※研修の内容はその時々で変わりますので、詳しくは、緑の雇用ホームページで確認してください。

本気で林業に転職を考えている人はこちらへ👇

林業支援制度『緑の雇用』からなら、自分の希望する地域の事業体と繋がれます。

\初めて林業を検討される人へ - 林業で働きたい方の就業を支援『緑の雇用』RINGYOU.NET/

最後に

以上のように、林業には数多くの資格があり、それらを取得しなくては仕事ができないようになっています。

だからこそ、事業体は、「緑の雇用」を利用して、積極的に資格取得を進めてくれます。林業に転職を考えている人たちは安心して、林業の世界に入ってきてください。

kitajin
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