林業一年目

【林業の年収】低いと言われるので上げる方法を考えてみた

かつて元内閣官房国家戦略室の梶山恵司氏はこのように述べました。

「現在の日本には60億立方メートルもの森林蓄積がある。世界最大の林業国、ドイツの2倍もの規模で、我々は宝の山の上にいるようなものだ」

基調講演をした内閣官房国家戦略室の梶山恵司内閣審議官は、日本の山林の有望性をこう説明した。

「今後40年間は有望」説も 持続可能な日本の"もうかる"林業: 日本経済新聞 (nikkei.com)

森林が宝の山だとしたら、我々はどのように、そこから利益を享受できるのでしょうか?

kitajin

どうも元フォレストワーカーのkitajinです。

本記事では、林業に従事している人の年収をあげるにはどうしたらよいかを取り上げています。

林業は儲からない仕事と言われています。

しかし、林業の年収が安いという言葉には、「昔のいい時に比べて~」という思いがどこかに含まれているような気がします。また、労働に比べて対価が低いという思いもあるのでしょう。

実際は、様々な工夫で、高収入を得ている人はいますし、儲けるには本人次第です。

それでは、実際に林業で高収入を得るには、どうすれば良いのかを考えたので、ご紹介します。

この記事を書いた人

kitajin
  • 静岡県浜松市で10年間林業に従事

(素材生産業者で伐採を主にやっていました)

  • 林業に関する基本的資格はすべて取得

(林業架線作業主任者の国家資格取得者)

  • 林業の情報を発信したくて林業ブログを運営

(運営歴1年の新人です)

林業の魅力や重要性などを実体験を通して発信していくつもりなので、林業に転職を考えている方は参考にしてください。

※本記事には、プロモーションが含まれています。

林業で年収を上げるには?

コインと葉っぱ
kitajin

現在の林業従者の年収は、厚生労働省が発表をしている賃金構造基本統計調査によると、平均年収は348万円となっております。(ちなみにボクが林業に入りたての頃は、日給は8000円でした)

日本の平均年収は約400万円といわれているので、決して多くはないですが、捉え方は人それぞれだと思います。

賃上げ交渉する

まずは、一番手っ取り早いのは、賃上げ交渉です。

当たり前だろう?と言われそうですが、案外、賃上げを口に出して言える人は少ないはずです。

自分が会社にどれくらい貢献しているのか、また、会社がどれだけ利益を出しているなど分からないという人が多いのではないでしょうか。

会社の利益を大体でもいいので理解していないと、そもそもお金の話はしづらいと思います。

賃上げの話を切り出すときは、自分の仕事ぶりや会社の業績、賃上げの理由などをきちんと説明して、社長を説得できるようにならなくてはいけません。

例え、その時点で、給料を上げてくれなくても、伝えただけでも今後の展開が違ってきます。

何らかの形で返ってくるはずですので、賃上げ交渉は積極的にやるべきです。

技能を多く身につける

やはり、賃上げ交渉が出来る人は少ないと思うので、まずは、自分が如何に事業体に必要かを示す形として、技能を多く身につけることが、年収を上げる何よりの近道ではないでしょうか。

林業には数多くの資格があります。

その中には、経験年数がたたないと取れない資格もありますし、特殊技能的なモノもあります。それらを取得することで、替えのきかない人材になることができます。

替えがきかない人材になれば、黙っていても給料は上がっていきます。何しろ、他の従業員より、利益を生み出せる人材なのですから。

ですので、目標を持って資格をバンバン取っていきましょう。また、資格を取っておけば、万が一、事業体を移る時や他業種へ転職する場合、自分で起業する場合にも有利になります。

自分にしかできない仕事を作る

これは、技能習得に似ていますが、自分にしかできない仕事を見つけることで、業界の唯一無二になれます。

例えば、近年は森林施業プランナーや森林総合監理士(フォレスター)といった資格が注目を浴びています。

それらの資格を取得して、新しい仕事を作っていけば、自然と収入に反映されるのではないでしょうか。

独自のコンテンツを作る

現代は、あらゆることがお金に変わります。

メルカリで、どんぐりが売れる世の中なのです。山の中に落ちている物で売れるものがあるかもしれません。

事実、一緒に働いていた若い社員が、輪切りにした丸太の切れ端をフリマサイトで売っていました。

しかし、気を付けてほしいのは、山にある物はすべて山主のものであり、事業体は、請負って木を伐らしてもらっている立場にあるので、そこにある物を勝手に持って行って売ってはマズいです。

もし、自分で何らかの商売になると思えるなら、山主に話を通してから売るようにしましょう。

他にも、林業のブログを書いてアフィリエイト収益を得たり、林業の写真を売ったり、YouTubeで動画をアップすることで収益を得ることもできるかもしれません。

ただし、これらは現在、同じようなことを考えている人が多く、参入障壁が高くなっています。ましてや仕事をほったらかしてやっていてはマズいので、よほど上手いことやらないと収入に繋がらないかもしれません。

収入が上がりそうな事業体に移る

現在、働いているところが、あまり利益を上げられなかったり、従業員に対して適正な給料を支払えないのなら、他の事業体に移るという選択もアリです。

自分をちゃんと評価してくれる事業体で、自分の能力を発揮できる環境にいてこそ、ストレスなく仕事ができます。

その場合は、キチンと自社と移籍する事業体との給料格差や業務内容などを調べたうえで移るようにしなければ、例え給料が良くなっても自分の思う仕事ができないなんてこともあります。

林業は狭い業界なので、移籍がいい方に転ぶかどうかわかりませんが、ジッと我慢しているよりは、選択肢の一つとして考えてもいいと思います。

思い切って起業する

やはり、起業が一番、収入を上げる方法ではないでしょうか。

雇われの身では上限が決まっていますが、起業すれば上限はありません。

しかし、起業をハードルが高いと感じる人もいるでしょう。

そんなことはありません、林業での起業はそれほど難しいことではないのです。国や地方公共団体などの補助制度もありますし、自伐型林業や特殊伐採などで起業している人たちも大勢います。

「補助事業」とは、国や地方公共団体が税金などの財源を元に、「条件の合った団体や個人等へ助成(経費の負担)を行って進める事業」のことです。このような行政の負担分を「補助金」と呼んでいます。森林・林業関連の補助事業には、植え付け、下刈り、間伐など各種作業のほか、木材流通、基盤整備などに関するものが幅広くあります。助成の形態も、国、都道府県、市町村が単独で、あるいは国+都道府県+市町村というように上乗せして、など様々です。

山林整備や林業に使える補助金・支援制度 | 山いちば 山林物件の購入売却情報サイト (yamaichiba.com)

それ以外にも起業の方法はあります。

例えば、山を買ってキャンプ場や遊び場を作って、そこで伐った木を売ったりしている人もいるのです。また山を買うのがブームのようですから、山を買った人たちと繋がって山を管理させてもらうものいいかもしれません。

ただし、いきなり伝手もなく、起業しては成功する確率は低いかもしれません。事業体にいる時から準備をはじめ、職場の内外との関係を作り、自分が独立してもイケるという自信を持てるようしたいものです。

また、自分一人で仕事をするのが厳しい場合は、会社と掛け合って、特技を活かした仕事を取って来るのもいいかもしれません。

仕事が無い時は会社の仕事をすればいいわけですし、徐々に仕事の幅を広げられれば、独立への意識が育っていくことでしょう。

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年収を上げるのではなく支出を減らす

お金に関して言えることは、収入を増やすのと同時に大切なのは支出を減らすことです。

支出を減らすためには、まず何より、今の生活を見直さなくてはなりません。

どこに無駄があるのか、何処を改善すれば支出を減らすことができるのかを検討することが節約や貯蓄に繋がります。

しかし、生活を見直すのは、自分の目ではなかなか分かりづらいかもしれません。そこで、お勧めしたいのが保険の見直しです。

保険の見直しをすることで支出が減り、節約や貯蓄に繋がる場合があるからです。さらに、保険の見直しで、将来の人生設計を提案してもらえます。

特に林業のような危険な仕事に就いている人は、自分に合った保険に加入することで、将来の不安を減らすことが大切ではないでしょうか。

最後に

どんな業界にも言えることですが、年収をアップさせるには、業界を知って経験とキャリアを積んでいくのが近道です。

そして、業界の人間と積極的にコミュニケーションを取り、その中で新たな仕事の輪を作れたなら、それが収入アップに繋がっていくのではないでしょうか。

林業には、多くの可能性を秘めているような気がします。

素材生産だけに目が行きがちだったのが今までの林業なので、今後は、素材生産に限らず、林業+の事業ができそうな気がします。

いろいろな知識を得て、自分なりに工夫してみれば、まだまだ開拓余地がありそうなのでチャレンジしてみても損はないと思います。

kitajin
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