林業に転職を考えているんだけど、体力がそんなに自信ないんだよな?どのくらい体力があれば務まるのだろうか?
どうも元フォレストワーカーのkitajinと申します 。
本記事では、林業に転職する前に、どれほど体力があればよいのかについて、ボクの体験を基に紹介していきたいと思います。
林業に転職を考えているあなたは、具体的にどれぐらいの体力が必要になるのか気になっているかもしれません。
昔に比べれば、高性能林業機械などの導入により、体力が必要な場面は減りましたが、それでも相変わらず林業に体力は必要です。
林業経験10年の元フォレストワーカーのボクが、どのくらい体力が必要か?また、どういった体力があれば林業に向いてるか、体力をつける方法なども合わせてご紹介します。
本記事を参考に、林業への転職する場合の感覚を掴んでもらいたいです。
○この記事でわかること
・どれくらいの体力が必要か?
・林業で体力が必要な場面
・どんな体力が必要か
・体力をつける方法
この記事を書いた人
- 静岡県浜松市で10年間林業に従事
(素材生産業者で伐採を主にやっていました)
- 林業に関する基本的資格はすべて取得
(林業架線作業主任者の国家資格取得者)
- 林業の情報を発信したくて林業ブログを運営
(運営歴1年の新人です)
林業の魅力や重要性などを実体験を通して発信していくつもりなので、林業に転職を考えている方は参考にしてください。
※本記事には、プロモーションが含まれています。
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林業に必要な体力
体力をいちばん使う作業とは?
林業で、一番体力を使う作業と言えば、チェーンソー作業ではないでしょうか。
これはボクのケースですが、一日の作業時間7時間を本数調整伐という切り捨て間伐をしていた時が、一番体力を使ったと思います。
ちなみに本数調整伐を説明すると以下になります。
本数調整伐は、森林全体の健全な成長を図るため、育成単層林及び育成複層林の下木のうち不要な樹木を伐採するものである。
03.pdf (maff.go.jp)
これによって、保残木の固体の成育を促すとともに、林内、林床に適度の陽光を入れて、林床植生の生育促進を図り、土壌緊縛力及び地表浸食の防止効果を向上させることができる。
作業内容としては、伐採した不要な樹木を、のちに支障にならないように、地面に接地できるくらいの長さに切って、木の根と木の根の間にかけて置いておくというものでした。
更に、本数調整伐にはノルマがあり、一日40本の木を伐採して、処理をしないといけなかったのです。
もちろん、途中に休憩が挟まれており、ぶっ通しで7時間の作業していたわけではありませんが、伐採、枝払い、玉切りをセットでやらなくてはいけませんでした。
また、玉切った丸太を、木の根と木の根の間に移動する作業もたまにあり、相当な労力を使いました。
体力が必要な状況とは?
林業で、一番体力を使う場面は、夏場の炎天下でするチェーンソー作業です。
ただでさえ重いチェーンソーを持っての作業は、体力を使う上、炎天下が加わればどんな体力自慢でもバテます。
夏場の山林は、標高が高いのと樹木が影となり涼しい方ですが、山の木を全て伐り倒してしまうと、周囲一帯に日陰がなく、逃げ場のない状態となります。
まるで、じりじりと焼かれている感覚で、とても作業どころではありません。
しかも、林業の装備はヘルメット、防振手袋、長袖(半袖の人もたまにいるが)、防護ズボンという特殊な繊維が入った厚手のズボン、安全ブーツ、腰袋で作業するので、重装備な上、非常に暑いです。
伐採時も体力を必要とする場面があります。
例を出すと、重心が極端に偏った木を逆方向に倒す場合、クサビを何枚も重ねて打ったりする時などがそうです。
また、伐採木が周囲の木の枝と絡んでいたり、掛かり木になった場合なども、ロープやチルホールで牽引して倒す時も体力を使います。
伐採木がなかなか倒れずに格闘している時は、体力だけでなく、精神力も削られます。
どんな種類の体力が必要か?
林業で必要な体力の種類は、ズバリ持久力です。
例えるなら、登山のようにゆっくりでも一歩一歩、山を登っていくような体力が必要です。
重い荷物を持って、山を上り下りすることが多い林業では、スピードよりも着実さが求められます。怪我がないように、ミスしないように着実に行動できるには持久力が無くては務まりません。
また、極端な筋力は必要がありません。
約5㎏のチェーンソーを持てれば充分です。
あとは、作業をしていく内に自然に林業に必要な筋力がついてきます。
体力だけでなく精神力も重要
林業では、体力以上に精神力、特に忍耐力が必要です。
前述しましたが、林業は、季節や天候に左右される厳しい仕事です。
他にも様々な要因で、精神力が試される仕事でもあります。
例えば、ミスをしたことで、安易で危険な方法でミスを取り返そうとするなど、精神的が弱いとやりがちなことです。
掛かり木になってしまったら、浴びせ倒しや元玉切りなど、楽な方法を選んでしまう人がいます。そんな時に、安易な危険作業をせずに、大変だけど安全で確実なチルホールを使えるかどうかで、精神力の差が出ます。
このように、林業では仕事を続けるだけでも相当な精神力が必要なのです。
体力を蓄える方法
セルフメンテナンスを心掛ける
体力を蓄える方法は、ずばりセルフメンテナンスです。
自分の体をいたわり、ケアすることで体力維持を心掛けていくのです。
暑さや寒さの対策、毎日食べる物、規則正しい生活、充分な睡眠などを常に意識するのは大変ですが、これをすることで、体力維持が変わってきます。
手前味噌になりますが、ボクは毎日かかさずストレッチとマッサージをしていました。
林業に入りたての頃は、疲労が抜けなかったり、腰痛がひどく、ぎっくり腰になったこともあります。
しかし、マッサージとストレッチを習慣化させると、疲労、腰痛が軽減し、ぎっくり腰になることは二度とありませんでした。
また、振動障害検査で一度引っかかったことがあり、再検査を受けた後は、銭湯に行って温活するようにしました。
すると、震動障害検査に引っかかることはなくなりましたし、サウナやお風呂に入ることは、冬だけでなく、夏場にも疲労回復に役に立つことが分かりました。
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疲れない体づくり
これは、タレントの武井壮さんがYouTubeで言っていた話ですが、疲労を感じない体にするためには、仕事終わりにトレーニングをするとよいそうです。
一日10分でもいいので、仕事よりキツイトレーニングをすることで、脳が普段の仕事を大したことないなと錯覚するそうです。
たいていの人は、仕事が終われば家に帰るとすぐにリラックスしてしまいますが、そこでもうひと踏ん張りが、疲れない体を作ります。
あとこれも動画にありましたが、仕事で使う筋肉以外の筋肉を鍛えるというのも効果があると思います。
人間の体は連動して動いているので、使っている筋肉ばかりが鍛えられても、その他がおろそかになると疲労を覚えるのです。
これも、ボクは実践してみて、効果があると思ったことです。
まとめ
〇林業に必要な体力
・一番体力を使う作業――チェーンソー作業
・体力が必要な状況―― 夏の炎天下の作業
・どんな体力が必要か?―― 持久力と忍耐力
・精神力、忍耐力も必要
〇体力を蓄える方法
・セルフメンテナンスを心掛ける ――食事、睡眠、規則正しい生活、季節にあった対策、温活、ストレッチ、マッサージなど
・毎日のトレーニングで体力を上げる――筋トレやダッシュなどを家に帰ったらやる
昔、同僚から聞いた話ですが、その人が以前勤めていた林業事業体に、トライアスロンをしている体力自慢が転職してきたそうです。しかし、その人はあまりのキツさについて行けず、僅か一ヶ月で退職してしまったと言います。
ボクは林業はできるけど、トライアスロンは無理なので、そもそも体力の質が違うのだ感じた話です。
冒頭でも言った通り、現在は高性能林業機械も導入されて、林業には、そこまで特別な体力は必要ないので安心してください。
結論――多少の体力に自信があるなら、思い切って林業の世界に飛び込んでみよう、です。
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