どうも元フォレストワーカーのkitajinと申します。
林業に転職をすると、運転免許証が必須となります。
通勤はもちろんのこと、道具を運んだりすることでも、運転免許が必要になるからです。
僕が知る、転職者の中には、ペーパードライバーだった人もおり、田舎へ越してきて、初めて車を買ったという人もいました。
彼らに共通するのは、林業に転職した場合、どういう車をに乗ればよいか、分からないということです。
そこで本記事では、林業の転職する人がどのような車を選べばいいのかについて紹介していきます。
転職が決まり、いざ働き始めた時に困らないため、どのような車を買えばいいかを例を挙げて解説しています。また、車を運転して、現場まで向かう山道で困らないための注意点なども紹介しているので、最後までご覧ください。
この記事を書いた人
- 静岡県浜松市で10年間林業に従事
(素材生産業者で伐採を主にやっていました)
- 林業に関する基本的資格はすべて取得
(林業架線作業主任者の国家資格取得者)
- 林業の情報を発信したくて林業ブログを運営
(運営歴1年の新人です)
林業の魅力や重要性などを実体験を通して発信していくつもりなので、林業に転職を考えている方は参考にしてください。
※本記事には、プロモーションが含まれています。
車選びで注意する点
通勤の車選びをする前に
通勤する時の車選びは、事業体の方針により、2パターンに別れます。
会社まで行くまでは自家用車で、作業現場までは社用車に乗り換えて移動する場合と、家から自分の車で、現場まで直行直帰するパターンです。
会社に行くまでなら、どんな車でも構いませんが、直行直帰するには、林道に適した車を準備しないといけません。
山の中での走行は 様々な困難が待ち受けているからです。
山の中を移動する際は、注意する点がたくさんあります。
街中と違い、信号機や渋滞はありませんが、アスファルトを引かれている場所が限られており、中には、道か続いているのか分からないような、雑草が生えている箇所もあります。
また、車一台がやっと通れる道だったり、ガードレールもない坂道などもあります。
地形にあった車を選らばなければ、作業現場までの道のりが、より困難なものに変わります。
仕事現場まで通勤するなら、以下のポイントを押さえて車を選びましょう。
四輪駆動であること
林道には、様々な障害物があります。舗装されていない箇所も多く、思わぬ轍にハマりこむこともあります。
また、雨や雪などで滑りやすくなったり、急な坂がある場所もあるでしょう。
そんな時の為に、四輪駆動の車を選ぶことで、悪路でも安定して走行することができます。
積載量があること
林業には、様々な道具類があるので、積載量がある車を選ぶことで、必要なものを積んで、現場まで、運ぶことができます。
ですので、できるだけ、車内が広い車を選ぶのがオススメです。
ただし、あまり、広すぎても、狭い林道を走行するのに不便になるので、個人が運ぶ荷物の量くらいは積める車が望ましいです。
燃費が良いこと
林業では、燃費が良い車を選ぶことで、コストを抑えることができます。
特に山道は、燃費が悪く、おまけに、積載量が多いので、あっという間に燃料を消費します。
ですので、いくら交通費が出ても、燃費のよい車を選ぶことが、無駄な出費を抑えられます。
車高の高い車
林道は狭く、凹凸がある箇所が多く、落石も多いので、車高を上げて、障害物に車の底をぶつかりにくくしましょう。
万が一、車の底の部分を擦って、修理という事態にもなりかねません。
また、林道が大雨のために、荒れてしまい、轍が深く掘れた場合など、車高が低いと車の底を擦ってしまい、勧めなくなってしまうこともあります。ですので、なるべく車高の高い車を選ぶことで、仕事に支障が出ないようにすることができます。
汚れたり傷ついても良い
山道には、様々な障害物があります。
それは、地面に落ちているモノだけでなく、周囲に生えているモノでもあります。山道には、周囲を雑草で覆われた道が数多く存在します。そんな雑草や雑木が、走行中の車体を傷つけることがあるのです。
また、舗装されていない道では、雨が降れば、道がぬかるみ、泥を撥ねて車体を汚します。
このように、山道を走ることは、泥や傷がつくことがあるので、大切に乗りたい新車より、最初は中古車のリーズナブルな車を選んだ方が、万が一、傷がついても精神的なダメージは少ないです。
山道の走行中の注意点
石
山道には至る所に石が転がっています。
小さな石なら問題はありませんが、それが、ソフトボール大の石になった場合、ひょんなことから、タイヤを傷つけ、パンクすることがあります。
僕も石を踏んで、パンクした覚えがあります。慎重に運転していても、そこら中に石が転がっているので、踏む確率は高いです。
轍あと
轍は、地面が舗装されていなかったりする場合によくできます。
道路を車で走行して地面が削れ、そこに大量に雨水が流れると溝ができます。
轍が良くないのは、地面に鋭利な石がむき出しになり、パンクの原因になる事と、轍が深いと、車輪が沈み、道の真ん中が高くなってくるので、車の底の部分が擦れることです。
そして、車の底の部分を傷つけ、故障の原因になったりします。
ひび割れや穴
舗装されている道でも、山道は危険が多く存在します。その一つに、地面に表れる穴や裂け目です。
山道は、アスファルトの道を大型のトラックが造材した木材を何度も運搬するために傷つきやすくなります。そこで、弱い部分が裂けたり、穴ができることがあります。
それらは、抜け出せなくなるほどの深さなら修繕されますが、大したことがなければそのまま放置されて、結果、山道には、至る所にほころびができた状態で、通勤することになります。
つい油断をして、スピードを出して、穴にハマりこむと、パンクの原因になる事もあります。
落石
落石も山道では注意しないといけない一つです。
決して、頻繁に起凝る事ではありませんが、大雨の跡などは、まれに起きることがあります。
また、落石の直接の被害はなくても、大雨が降った後に、山道を通り、落石が落ちていて、タイヤで踏むと、パンクの原因になる事もあります。
枝や倒木
枝をはじめとした、枯れた倒木なども、山道をふさいでいることが良くあります。
特に、台風の後などは、至る所に枝が折れており、倒木が倒れて、道を塞いでいることもあるのです。
枝や倒木も鋭利な箇所があり、踏んでパンクすることがあるので、道路に落ちている場合は、避けて走行しなくてはなりません。
細い枝なら、踏んでもパンクしませんが、車の底に引っ掛かり、地面を擦りながら走行するので、うるさかったりします。また、そのまま、山から下りて、車の多い道で外れて、地面に落ちることがあり、他のドライバーの迷惑になる事もあります。
獣害
めったにないことですが、山道を走行中に、いきなり獣が道へ飛び出してくることがあります。
現在、イノシシ やシカといった害獣が多くなり、生息範囲が広がっていることが問題になっているのです。里山にも、ワガモノ顔で現れるというのですから、当然、山道にもイノシシやシカをよく見かけます。
それらが、いきなり道から飛び出してきて、車と衝突をすることがないと言えない状況です。
対向車
山道を走行していると、対向車に気づかないことが良くあります。
山道はカーブが多く、見通しが悪く、カーブミラーも設置してないところが多いです。
また、坂道が多かったり、対向車と出くわす確率が低いことから、ついスピードを出しすぎます。そんなときに、ふと対向車が現れて、急ブレーキを踏む、ということが良くあります。
凍結
山道では、下界よりも気温が低いことから、道路が凍結することが多いです。凍結した山道はスリップの危険性が高まります。
また、前述のように、カーブや坂が多いこともスリップの原因となるので、寒い朝などは注意が必要です。
寒冷地域や冬季には、適切なタイヤや凍結防止剤の使用など、対策を講じることが不可欠となります。凍結に遭遇した場合は、速度を抑え、急な操作を避け、安全な運転を心がけましょう。
山道を走る前の注意点
車の状態を定期的に点検する
林道は舗装されていないことが多く、また、凹凸や石が転がっていることもあります。そのため、車の状態を定期的に点検して、トラブルを未然に防ぎましょう。
サスペンションやタイヤの異常、底面の損傷などを早期に発見し、万が一に備えておくことで安心を得られます。
また、パンクなどをした場合の救援のために、携帯の電波が通じるところを把握しておくことも重要です。
最近では、かなりの場所を携帯基地局がカバーできていますが、それでも、山の中では長いこと通じない場所のあるので、十分に把握しておくことです。
スピードを出しすぎない
何度も言っているように、山道には様々な障害物が存在しています。
それらがいつ目の前に現れるか、予測できないので、山道ではなるべくスピードを出さないように心がけることで安全が保てます。
落石や穴、凍結なども、スピードを緩めれば、問題がなく走行できます。また、スピードを出さないことは、燃費を抑える事にもなりますので、スピードを出さないことがいかに重要かが分かると思います。
燃料を十分にしておく
山道を走行するときは、ガソリンを十分に入れておいた方が良いでしょう。
前述のように、山道は燃費が悪いので、思わぬところでガス欠になったりします。
ガス欠になると、電波の届かないところに置き去りにされてしまうことも考えられるので、そうならないためにも、燃料は十分に入れておく必要があるのです。
林業作業者に向いている車
林業の車に向いている自家用車は、以下の条件を満たす車です。
- 車高が十分にある
- 最低地上高が十分にある
- 四輪駆動(4WD)か後輪駆動(FR)か
- 積載量が十分ある
- 燃費がよい
- リーズナブル
具体的には、以下の点に注意しましょう。
車高が十分にあるか
林道は舗装されていないことが多く、段差や凹凸が多いため、車高が十分にある車を選ぶと、障害物にぶつかりにくくなります。
最低地上高が十分にあるか
最低地上高とは、車両の下部から地面までの距離のことです。最低地上高が十分にある車を選ぶと、林道の悪路でも走行しやすくなります。
四輪駆動(4WD)か後輪駆動(FR)か
林道は舗装されていないことが多く、滑りやすい路面も多いため、四輪駆動(4WD)車を選ぶと、安定して走行しやすくなります。ただし、燃費が悪くなるというデメリットもあります。
積載量が十分あるか
林業作業では、資材や機材を運搬する機会が多いため、積載量が十分ある車を選ぶと、作業効率がアップします。
また、林業の仕事は、山奥で長時間働くこともあるため、以下のような点も考慮するとよいでしょう。
燃費がよい車か
山奥ではガソリンの消費が激しいため、燃費がよい車を選ぶと、燃料代を節約できます。
車内が広いか
林業は疲労がたまりやすいので、車内で休憩や仮眠をとることもあるでしょう。車内が広い車を選ぶと、より快適に休憩や仮眠を取ることができます。
リーズナブル
山道の走行は傷みやすく、汚れやすいので、なるべくリーズナブルな車を選ぶことで、心理的、経済的な負担を減らすことができます。
車種は?
具体的には、以下の車がおすすめです。
- スズキ ジムニー
- スズキ エブリイワゴン
- ダイハツ ハイゼットカーゴ
- ホンダ N-VAN
スズキ ジムニー
ご存じ、林業従事者と言えば定番のジムニー。世界中で愛されて、悪路と言えば、まず名前が出るのではないでしょうか。軽自動車ながら、車高が高く、悪路走破性に優れているのが特徴です。また、価格も比較的リーズナブルです。
スズキ エブリイワゴン
軽自動車のワゴンタイプの代表的な車種です。車高が高く、最低地上高も十分に確保されているため、悪路走破性に優れています。また、積載量も十分で、車内も広く快適です。
ダイハツ ハイゼットカーゴ
軽トラックのハイゼットをベースにしたワゴンタイプの車です。積載量が大きく、車内も広く快適です。また、四輪駆動モデルもラインナップされているため、悪路走破性も十分です。
ホンダ N-VAN
軽自動車のミニバンタイプの車です。車内が広く、オシャレな外装で人気のタイプです。休憩や仮眠を取るのにも十分なスペースがあります。また、四輪駆動モデルもラインナップされているため、悪路走破性も十分です。ただ、車高が低いのが難点です。
これらの車は、いずれも車高が高く、最低地上高も十分に確保されているため、林道の悪路でも走行しやすいです。また、積載量も十分あるため、資材や機材の運搬に便利です。燃費も街乗りで15km/L以上は走ります。車内も広く、休憩や仮眠を取るのにも十分なスペースがあります。
積載量も十分あるため、資材や機材の運搬に便利です。燃費は4WDモデルの方が悪くなりますが、それでも街乗りで10km/L以上は走ります。車内も広く、休憩や仮眠を取るのにも十分なスペースがあります。
もちろん、自分の予算や用途に合わせて、他の車を選ぶのもよいでしょう。また、もっといい車があるよ、という人は教えてください。
さいごに
林業転職で車を選ぶ際は、作業効率や生活の基盤も考慮しよう
林業に転職して後、どのような車に乗るかによって、作業効率や自分の生活の基盤が変わってきます。自分の好きな車を選ぶのはいいですが、仕事がしやすいように考えることも大切です。
また、林業転職を期に、ペーパードライバーから運転をすることになる人は、十分に運転に気を付けましょう。山道での走行は、対向車や追随する車がないので、思ったよりもスピードを出しやすくなります。
特にカーブなどのハンドル操作とブレーキを踏むタイミングは、慣れないうちは間違いやすいので、ゆっくりと運転することで、安全に走行することができます。
そのためには、出勤時間に余裕を持つとか、焦りをなくすために、事前の準備を大切にしましょう。