改めまして、元フォレスト ワーカーのkitajinと申します。
本記事では、林業への転職を迷っている方に向けて、背中を押すべく、転職の心得について紹介します。
これを読むことにより、林業に転職するか、さもなくば現在の会社に残るのか、又は別の業種に転職するべきかが、決心がつくはずです。
また、本記事には、転職だけでなく、未来に向けての素晴らしい提案があるので、最後までご覧下さい。
この記事を書いた人
- 静岡県浜松市で10年間林業に従事
(素材生産業者で伐採を主にやっていました)
- 林業に関する基本的資格はすべて取得
(林業架線作業主任者の国家資格取得者)
- 林業の情報を発信したくて林業ブログを運営
(運営歴1年の新人です)
林業の魅力や重要性などを実体験を通して発信していくつもりなので、林業に転職を考えている方は参考にしてください。
※本記事には、プロモーションが含まれています。
林業転職に迷う理由
では、まず何に迷っているのかを探っていきましょう。
林業のことを知らない
林業に興味を持っていても、その具体的な内容や仕事内容についてよく知らないという方は多いでしょう。
林業は、知名度のある職業ではありませんし、具体的にどのような作業をしているか知るには、断片的な情報しかありません。
林業の現場では、どういう人材が求められ、どのようなスキルが必要かを事前に調べておくことが大切です。
林業は危険というイメージ
林業には危険が伴うというイメージが強いかもしれません。
確かに、山間部での作業や重機の使用など、危険が潜んでいる場面も多くあります。しかし、適切な訓練と安全対策を講じることで、リスクを大幅に減らすことが可能です。
また、業界全体でも安全対策に重点を置いており、道具類の改善や安全講習の実施など、日々の努力が続いています。
林業は給料が低い
林業の給料が低いという認識があるかもしれません。
しかし、近年では働き方改革や政府の支援により、待遇が改善されつつあります。また、経験やスキルを積むことでキャリアアップの機会も広がります。
自分の努力次第で、収入を増やせる業界でもあります。
林業は重労働
林業は、肉体労働という印象を持っている方もいるでしょう。
確かに体力を要する場面もありますが、現在では、重機を使う作業が主流となっており、作業の効率化が進んでいます。
体力に自信がない方でも、十分に活躍できるフィールドがあります。
転職して環境の変化が怖い
転職そのものに対する不安もあるでしょう。
新しい環境に慣れるのは時間がかかるものです。しかし、林業には自然の中で働く魅力や、地域社会に貢献するやりがいがあります。
不安を乗り越えるためには、しっかりとした準備と情報収集が重要です。
転職を失敗する人のパターン
転職を迷う人の中でも、以下のパターンに当てはまる人は要注意です。一度、自身の考えやキャリアを冷静に整理することをおすすめします。
転職をゴールにしている
転職そのものをゴールに設定していないか、もう一度考えてみましょう。
転職が目的になってしまうと、転職を達成した時点で燃え尽きてしまう可能性があります。特に、現状に不満を感じていたり、すぐに環境を変えたいと考えている人は要注意です。環境の改善は転職だけが方法ではありません。
上司や会社に相談する、異動や転勤を検討するなど、転職せずとも解決できる方法はあります。
転職はあくまでキャリアを良くするための手段です。転職そのものが目的にならないよう、長期的なキャリアプランで考えましょう。
自分の特性に気づいていない
どんな人にも、自分の特性があるものです。
転職を考える際、自分の特性や性格について正確に理解しておくことが重要です。
自分がどんな環境で成長できるのか、どんな仕事に向いているのかを深く吟味することなく転職を決断すると、後になってその仕事が自分に合わないことに気づくかもしれません。
例えば、忍耐力が必要な仕事であるにも関わらず、自分がストレスを感じやすいタイプだったり、協調性が求められる仕事であるにもかかわらず、ソロでの作業が好きなタイプだったりする場合、その仕事で成功するのは難しいかもしれません。
転職を成功させるためには、自己分析を徹底し、自分の強みや弱み、興味や価値観に合った仕事を見つけることが大切です。
自分の特性を知りたい人は、転職エージェントに登録して、特性診断を受けてみるのも一つの手です。
やりたいことがわかってない
漠然とした条件だけを基準にして職業を選ぶことは、後で後悔する場合があります。
自分が本当にやりたいことや成し遂げたい目標が明確でない場合、職業選択の方向性を見失うことがあります。例えば、安定した収入やワークライフバランスだけを基準にして仕事を選んだとしても、その仕事が自分にとって充実感をもたらすかどうかは別の問題です。
自分のやりたいことが明確でないまま転職を考えると、将来的に仕事に満足できなくなる可能性が高まります。やりたいことがわからないときは、自分の興味や情熱が向いている分野を探索し、どのような成果を達成したいのかを具体的に考えることが重要です。
こちらも転職エージェントで、職業適性診断などを受けてみると、自分のやりたいことが見つかるかもしれません。
今の職場が嫌なだけ
転職の理由として、現在の職場が単に嫌だと感じている人がいます。
現状から逃げ出すために、安易に転職を決断してしまうと、後に同じような問題に直面する可能性があります。特に、人間関係が原因で転職を考える場合、次の職場でも同じような人間関係の課題が発生する可能性があるため、注意が必要です。
転職を考える際には、現在の問題の根本を理解し、それが将来のキャリアや生活にどのような影響を及ぼすかを検討することが重要です。また、転職先の職場環境や文化についても、入念に調査し、自分の価値観や目標に合った職場を選ぶことが成功の鍵となります。
キャリアの棚卸しができていない人
転職を考える際、キャリアの棚卸しが不十分な場合は、すぐに転職することは控えた方が良いでしょう。
転職に自信が持てない、次にやりたい仕事がはっきりしないと感じる場合、自分の持つスキルや経験をしっかりと振り返り、自身の強みや求める職場環境を整理することが重要です。
転職活動を始める前に、自分のキャリアにおける「武器」となる要素や、具体的なキャリア目標を明確にすることが望まれます。曖昧なまま転職活動を進めると、内定を得ることが難しくなったり、転職後に早期退職することになるかもしれません。
転職を成功させるためには、自己分析を深め、将来の展望を明確にすることが不可欠です。
転職後のビジョンがはっきりしていない人
やりたい仕事は明確になっているものの、転職後のビジョンが定まっていない場合は、転職をする前によく考えてみる必要があります。
安易に「やりたい仕事」に飛びつくと、入社後にミスマッチが生じたり、新たな不満が生まれたりする可能性があります。
その仕事でどのような成果を挙げられるのか、自分のキャリアアップにどのように寄与するのかを具体的にイメージすることが重要です。
特に、未経験の業種に転職を考えている場合は、さらに注意が必要です。企業が求めるスキルや経験と、自分の市場価値をよく理解し、ギャップがある場合は徐々にステップアップすることが賢明です。
転職を成功させるためには、自己分析と将来のビジョン設定が不可欠です。
仕事への見切りをつけるのが早過ぎる人
仕事への見切りをつけるのが早すぎる人は要注意です。
たとえば、「2ヶ月しか勤務していないけど、転職したい」という場合、短期間での転職は、経験を積む前に仕事に対する判断を早まってしまう可能性があります。
企業側からすると、短期間での離職は応募者に対する信頼性の問題として捉えられることがあります。将来的なキャリアにおいても、短期離職が頻発するとキャリアの安定性に影響を及ぼす可能性があります。
転職を考える際には、まずはじっくりと現在の仕事環境を見極め、問題解決のための努力や改善の余地がないかを検討することが重要です。
ポータブルスキルが不足している人
どんな環境でも活かすことができる「ポータブルスキル」が不足している人は、安易に転職を決めることは控えるべきです。
例えば、コミュニケーション能力や問題解決能力、論理的思考力などは、職種や業界を問わず求められるポータブルスキルです。これらのスキルは転職先でも重要視されます。
特に新卒で入社してから間もない場合、まだポータブルスキルを身につけきっていないことがあります。そのため、早期に転職をしても自分の市場価値が低く、理想の企業への転職が難しい可能性があります。
転職を検討する際には、まず自分の持つポータブルスキルを把握し、それをどのように活かせるかを考えることが重要です。必要に応じて、スキルを磨くための取り組みを行うことも有効です。
管理職やマネジメント業務が未経験の人
入社して数年が経過すると、現場の業務だけでなく、マネジメント業務や管理職の役割が求められることが増えます。
自分のキャリアにおいて、管理職やマネジメント業務の経験は、のちに必ずプラスになります。
まだ入社して間もなく、マネジメントや管理職の経験が浅い方は、転職を急ぐよりも、キャリアを着実に積んでいく道を検討してみましょう。
転職後におこる可能性がある事
転職を考えている人は、以下のことを念頭に置いておく必要があります。
給料が下がる可能性がある
転職時に「年功序列の企業だった」あるいは「勤続年数が浅く、経験不足のまま退職した」といった場合、前職よりも給料が下がるリスクがあります。
特に未経験や異業種への転職では、ポジションが下がり、給料が減少する可能性が高いです。このような場合、スキルや経験を積んで自身の市場価値を高めることが重要です。
将来的に給料やキャリア面での安定を目指すためには、転職を考える際には慎重に準備をすることが必要です。
ローンや賃貸の審査の通過率が下がる
転職直後は、ローンや賃貸の審査の通過率が低下する可能性があることを考慮しておきましょう。
一般的に、社会的信用があると見なされる勤続年数は2~3年以上とされています。しかし、転職すると勤続年数がリセットされてしまうため、社会的信用も一時的に低下することがあります。
大きな買い物や引っ越しの予定がある場合は、転職のタイミングを慎重に判断することが重要です。
人間関係をゼロから築くことになる
転職すると、新しい職場で人間関係を築く必要があります。コミュニケーションが苦手な人は、転職先の人々との関係構築に戸惑うことがあるでしょう。
また、転職後には自分と性格の合わない人とも共同で仕事をすることがあります。現職の人間関係で居心地の良さを感じている人や、新しい環境に適応しにくい人は、初めのうちは適応に苦労するかもしれません。
新しい職場での人間関係を築くためには、相手の視点に立ちながら積極的にコミュニケーションを取ることが重要です。時間をかけて信頼関係を築いていくことが、円滑な職場適応につながります。
転職には費用がかかる
転職活動には意外と費用がかかります。
交通費や新たな身だしなみのための服装代はもちろんですが、面接の前にカフェで待つ時間にかかる飲食代や、遠方の面接の場合は宿泊費など、さまざまな出費が必要になります。
転職活動をする際には、これらの費用を把握し、経済的な余裕を持って活動することが重要です。計画的に準備を整えることで、生活が困難に陥ることなく、円滑に転職活動を進めることができます。
年下の上司になる可能性がある
設立が浅い会社に転職したり、特定の業種では年下の上司になることがあります。
年下の上司の元で仕事をする場合、自分の経験不足を感じたり、フランクな対応をされたりすることもあります。これが自分のプライドに影響を与える場合もあります。
年下の上司との関係がしづらいと感じる人は少なくありませんが、上司は選ぶことができない現実もあります。そのリスクを頭に入れておくことが、転職を考える上で重要です。
悩みが解決しない可能性がある
転職理由が他人や会社など自分の外にある場合、転職しても同じ悩みが再び現れる可能性があります。
給料ややりがい、ワークライフバランス、人間関係など、実際に働いてみないと分からないことが多いでしょう。転職は全ての問題を解決する魔法の解答ではありません。
今の仕事を続けるべきか、それとも転職するべきか迷っている人は、自身の市場価値を見直してみることも重要です。それにより、どのようなキャリアパスが最適かを考える助けになるでしょう。
林業転職を後押しする案
転職に迷うときは、優先順位をつけたり表を作ったりして整理するなどがおすすめです。
ここでは、転職を検討するときに押さえておきたい注意点を6つ紹介します。ポイントを押さえて行動し、後悔しない選択をしましょう。
優先順位を見極める
林業転職を考える際は、給与や仕事内容、職場の雰囲気など、自分が譲れない条件と、満たされていなくても許容できる条件を明確に見極めましょう。
転職を検討する際には、優先順位を明確にすることが重要です。優先順位が定まっていないと、転職後に後悔する可能性があります。同時に、希望条件を過剰に求めすぎると選択肢が狭まることもあります。自分の軸をしっかり持ちつつ、許容範囲を広げておくことが成功の鍵です。
家族の理解を得る
家庭を持つ人は、林業への転職を考える際に、活動を始める前に家族の理解を得ることが重要です。
転職の成功・失敗は本人だけでなく、家族にも影響を及ぼすものです。林業への転職について家族の理解を得られないまま進めると、家庭内の雰囲気が悪化することもあります。
また、「パートナーに反対された」などの理由で内定を辞退することも少なくありません。時間を無駄にしないためにも、転職を考えたら家族としっかりと話し合いましょう。
ブランク期間に注意
転職後のブランク期間には注意が必要です。
離職すると再就職までにブランク期間が生じることがあります。1~3ヶ月程度のブランク期間は一般的に問題とされませんが、それ以上長引くと採用担当者が疑念を抱く恐れがあります。
ブランク期間を作らないためには、在職中に転職活動を進めることが望ましいでしょう。
特に林業は体力を要する仕事ですので、ブランクが長くなると体力面での負担が増すことも考慮しましょう。
現職の人に話を聞く
林業転職に迷っている場合、現職の人に話を聞いてみるのが有益となります。
自分の考えが整理されますし、あなたの立場や環境、性格などを把握して、客観的かつ的確なアドバイスを提供してくれるでしょう。
林業に関する情報収集の一環として、全国で開催されているガイダンスに参加するのも良いでしょう。
書き出して整理する
転職に迷うときは、現在の自分の思考を書き出して整理してください。表にすると視覚化されて分かりやすいので、おすすめです。
なぜ転職したいと思ったのか、どういったときにやりがいを感じるのかなど、自分が持っている思考を書き出してみましょう。
また、キャリアの棚卸しも表を使って行うことが可能です。時系列で今までのキャリアを書いてみてください。棚卸しする項目には、身に付いたスキルや活動、受賞などが挙げられます。
このように、思考やキャリアを洗い出すことで、自分を活かせる転職先が見えてきたり、適切な転職のタイミングを判断できたりできるようになるでしょう。
まとめ
転職を検討する際には、いくつかの判断基準を考慮することが重要ですね。以下のポイントをチェックしてみてください。
- 慣れた仕事を辞めていいのか悩む: 現職での成長やスキル磨きが限られている場合、転職を検討しましょう。
- 転職の不安: 転職先での適応やスキルマッチングに不安がある場合、自己分析を行い、適切な選択をしましょう。
- 年収アップの可能性: 転職によって年収が向上するかどうかを検討しましょう。
- 人間関係の改善: 現職での人間関係が悪化している場合、転職を検討する価値があります。
- 労働環境の改善: 現職の労働環境が不満足な場合、転職先の環境を比較してみてください。
- 自己評価と自信: 自分の能力や自信について客観的に評価し、転職の選択を検討しましょう。
- 転職で問題が解決するか: 転職によって解決できる問題を明確にし、リスクを考慮して判断しましょう。
これらのポイントを整理して、自分に合った選択をしましょう。