林業浜松

林業経験者がキャリアに迷ったら?ボクが独立で得た収入と自由

kitajin

どうも、現在林業で個人事業主をしているkitajinです。本記事では、独立を選んだ立場から、実体験を紹介しています。

長く一つの事業体で働いていると、「今のままでいいのか?ほかに選択肢はないのか?」と迷う瞬間があるのではないでしょうか。

私自身も同じように悩んだ一人です。

迷った時にまず浮かぶのが、転職ではないでしょうか。転職は同業種、または他業種に就職して、また誰かに雇われるという形です。

そしてもう一つが、独立です。

独立は、個人または法人となり、自分で仕事を作っていかなくてはなりません。未知の領域で不安を伴いますが、自分の裁量で収入を伸ばし、働き方を決められる大きな魅力があります。

ボクは、独立を選んだことで「収入の伸び」と「自由な時間の確保」の両方を実感することができました。

本記事では、実際に、ボクが独立で体験したことをベースに、林業の独立に関して紹介しています。転職、独立に悩んでいる方の一歩踏み出すきっかけになれば幸いです。

また、記事を読んでも決断ができない人に向け、個人的な相談も受け付けています。問い合わせフォームから、お気軽にお問い合わせしてください。

この記事を書いた人

kitajin
  • 静岡県浜松市で10年間林業に従事

(素材生産業者で伐採を主にやっていました)

  • 現在 静岡県浜松市愛知県新城市などで個人事業主として、主に素材生産などを請け負っています
  • 林業に関する基本的資格はすべて取得

(林業架線作業主任者の国家資格取得者)

  • 林業の情報を発信したくて林業ブログを運営

(運営歴3年です)

林業の魅力や重要性などを実体験を通して発信していくつもりなので、林業に転職を考えている方は参考にしてください。

※本記事には、プロモーションが含まれています。

独立を悩む理由

林道
林道
kitajin

長年働いて、技術も身につき、仕事もそつなくこなせるようになった。しかし、様々な問題で、新たな環境に身を置きたいという欲求が湧いてくる瞬間があります。

そうなると、選択肢は大きく二つに分かれます。

転職か?それとも独立か?

この選択に正解はありませんが、それぞれにメリットと限界があることを理解しておくことが大切です。

現状のメリットと限界

転職のメリットは、安定性です。

メリット

  • 毎月決まった給与が振り込まれる
  • 社会保険や厚生年金などの福利厚生がある
  • 組織の中で働くため、仕事の責任範囲が明確
  • 同じ立場の同僚がいて心強い
  • 安定的に仕事が供給される

デメリット

  • 給与には上限があり、どれだけ頑張っても大きく増えることは少ない(逆に業績不振で減ることもある)
  • 働く時間や休日は会社の規定に従う必要がある
  • 仕事の内容や現場を自分で選べないことが多い
  • 年功序列の給与体系では、実力があっても評価されにくい
  • 会社の雑務や規則により、時間が奪われる

特に家族がいる方や安定を重視したい方にとっては、雇用される道は魅力的な選択肢でしょう。安定した給与や社会保障、また正社員という社会的信用もあり、ローンを組みやすいなど、家庭を持つ人にはメリットが多いのも事実です。

しかし、人に雇われているのには様々な限界があります。

「自分の力でもっと稼ぎたい」

「働き方をもっと柔軟にしたい」

という想いは満たされません。

独立を選ぶメリット・デメリット

一方、独立を選ぶと自分が経営者になります。自分の裁量で仕事ができますし、やらなくてもかまいません。

メリット

  • 収入は自分の努力次第でいくらでも伸ばせる
  • 働く時間や休日を自分で決められる
  • 取引先や案件を選べる裁量がある
  • 自分のペースで事業を拡大できる
  • 余計な業務や時間的拘束がなくなる

デメリット

  • 仕事を得るための営業努力が必要
  • 確定申告などの事務作業をしなくてはいけない
  • 収入が不安定になるリスクがある
  • すべての責任を自分で負う必要がある

メリットとしては、自由の幅が増えることです。

デメリットとしては、仕事が取れなければ収入はゼロですし、確定申告や営業、経理なども自分で行わなければなりません。

しかし私の実感として、林業経験者であれば技術と人脈を活かして独立することは十分に可能です。そしてその先には、転職では得られない「収入」と「自由」が待っています。

筆者が独立を選んだ理由(実体験)

土場
kitajin

私が独立を決意したのは、林業の現場で11年目のことでした。

当時の私は、現場に出て伐採や搬出の仕事をこなしていました。技術も一通り身についていましたし、仕事にもやりがいを感じていましたが、月末に給与明細を見るたびに、**「このまま10年、20年働いても、収入はこの範囲なんだろうな」**という諦めに似た感覚に襲われたのです。

そんなとき、独立している先輩と話す機会があり、アドバイスを受けました。

「自分で仕事を取れば、もっと稼げるぞ。休みも自分で決められるし、やりたい仕事だけ選べる」

その言葉が、私の背中を押しました。

「このまま何も変えなければ、何も変わらない」という想いが勝ち、先輩の現場で、まずは小さく副業のような形で案件を受け始めたのです。

独立前の収入と働き方

林業の現場で働いていたころの私は、月々の給与が決まっており、どれだけ努力しても収入が大きく変わることはありませんでした。

  • 日給:約12,000円
  • ボーナス:約400,000円(年2回)
  • 年収:約4,200,000円前後(残業代や手当を含む)
  • 休日:月8日程度、有給休暇あり
  • 拘束時間:通勤を含め10〜13時間

安定はあるものの、「これ以上は伸びない」という上限を常に意識せざるを得ませんでした。現場のリーダー格になっても、給与は月2〜3万円増える程度。10年後も大きな変化は期待できないと感じていました。

独立後の収入の伸び(実数で紹介)

しかし独立してからは、状況が一変しました。

伐採や搬出の案件を自分で受注できるようになり、繁忙期には以前の倍近い収入を得ることもあります。もちろん季節や需要によって波はありますが、工夫次第で売上を伸ばせるのが独立の大きな魅力です。

具体的には、

  • 独立1年目:年収約300万円(副業期間を含む)
  • 独立2年目以降:年収400〜600万円以上
  • 繁忙期の月:月収50〜70万円になることも
  • 休日:月5〜15日(自由に働ける)
  • 拘束時間:通勤を含め約3時間〜長くても9時間

さらに、案件の単価交渉や、効率的な作業体制を組むことで、今後も収入を伸ばせる手応えがあります。

「努力次第で伸ばせる」という実感

独立して一番実感したのは、**「自分の働き方次第で収入を変えられる」**ということです。

  • 単価の高い案件を選ぶ
  • 作業効率を上げて1日の仕事量を増やす
  • 取引先を増やして仕事の波を減らす
  • 仲間と協力して大きな案件を受ける

これらはすべて、雇われていたときにはできなかったことです。会社員時代は「頑張っても給与は変わらない」という諦めがありましたが、今は「頑張った分だけ結果が返ってくる」という手応えを感じています。

転職では得られなかった、この実感こそが独立の醍醐味です。

自由な働き方を手に入れた実感

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収入の増加も大きな魅力ですが、それ以上に私が独立してよかったと感じるのは、**「自由な働き方」**を手に入れたことです。

働く時間や休日を自分で決められる

独立前は、繁忙期には休みがほとんどなく、体力的にも精神的にもきつい日々が続いていました。しかし独立後は、自分で仕事のスケジュールを組めるようになりました。

  • 天気の悪い日は休む
  • 子どもの行事があるときは仕事を調整する
  • 疲れたら無理せず休息をとる

もちろん、納期のある仕事は責任を持って仕上げますが、それでも「自分で決められる」という自由度は大きいです。

案件を選べる裁量がある

独立すると、どの仕事を受けるかも自分で決められます。

  • 単価の安い案件は断る
  • 得意な作業を中心に受注する
  • 信頼できる取引先とだけ付き合う

雇われていたころは、会社が決めた現場に行くしかありませんでしたが、今は自分の判断で動けます。これにより、ストレスも大幅に減りました。

家族やプライベートとの両立が可能に

独立して一番うれしかったのは、家族との時間が増えたことです。

以前は朝早く出て夜遅く帰る毎日で、子どもの顔をまともに見られない日も多くありました。でも今は、

  • 朝、子どもを保育園に送ってから仕事に行く
  • 夕方には帰宅して家族と夕食を食べる
  • 長期間休みを取り、家族で旅行に出かけることもできる

収入が増えただけでなく、生活の質も大きく向上したと実感しています。

日報や余計な業務がない

会社勤めだと、どうしても、日報などの業務があります。

出勤、退勤時に会社へ立ち寄らなければならない事業体も多いでしょう。しかし、独立すれば、ほとんど直行直帰で、余計な業務もありません。

作業さえちゃんとこなしていれば、問題ないという環境なのです。

独立に向いている林業経験者の特徴

kitajin

では、どんな人が独立に向いているのでしょうか?

私の経験から、以下のような方は独立の適性があると思います。

安定よりチャレンジ精神がある人

毎月決まった給与よりも、「もっと稼ぎたい」「自分の力を試したい」という気持ちが強い人は、独立に向いています。リスクを恐れすぎず、前向きに挑戦できる姿勢が大切です。

仕事より自由な時間を優先したい人

人生は仕事ばかりではありません。

たくさんの選択肢、やりたいことがあるはずです。

家族との時間、趣味、自己成長など、お金では買えない価値を大切にしたい人にとって、独立は理想的な働き方になり得ます。

規則やしがらみが苦手な人

会社に長く勤めていると、様々な規則や人間関係のしがらみは避けては通れません。

それらに対してうんざりしている人は、独立を検討してみてはいかがでしょうか。

自分のペースで、自分のやり方で仕事ができる環境は、ストレスフリーな働き方を実現します。

自分の能力を最大限に伸ばしたい人

独立とは、いわば、社会という野原にたった一人で放たれたようなものです。

そんな中で頼れるのは己の力だけ。自分の力を信じて、進んでいかなくてはなりません。会社勤めの時はそれでよかったことも、独立したら、それ以上の技能や知識が必要になってきます。

そういう時に、やる気が湧いてくる人こそ、独立に向いているのではないでしょうか。

独立に必要な能力

一定の技術と経験

まず何より大切なのは、現場で通用する技術です。

  • 伐採や搬出の基本技術が身についている
  • 自分の強みをアピールできる
  • 現場の段取りや安全管理を理解している
  • 元請けや顧客の要望をきちんと理解し、実行できる

最低でも3〜5年の実務経験があれば、独立しても十分にやっていけるでしょう。

コミュニケーション能力と人脈

独立して仕事を得るには、人脈が欠かせません。

  • 地元の森林組合や素材生産業者とつながりがある
  • 元先輩や同僚と良好な関係を築いている
  • 地主や山林所有者と顔見知りになっている
  • 同じく独立している人とのつながりがある
  • 新規開拓の営業力

私の場合も、独立後の最初の仕事は、以前の職場の先輩からの紹介でした。信頼関係があれば、仕事は自然とついてきます。

決断力・行動力

独立すると、すべてを自分で決める必要があります。

  • どの案件を受けるか?
  • いくらで見積もりを出すか?
  • どこに営業するか?

誰も指示してくれませんし、誰のせいにもできません。でもその分、自分の判断で動ける楽しさがあります。

リスクを恐れすぎると、何も始められません。もちろん無謀な挑戦は避けるべきですが、「やってみなければ分からない」という前向きな気持ちがある人は、独立に向いています。

継続的な学習意欲と向上心

技術は日々進歩していますし、法規制や安全基準も変わっていきます。独立後も学び続ける姿勢が必要です。

  • 新しい技術や機械の習得
  • 経営や税務の知識
  • 営業スキル
  • 業界のトレンドや市場動向の把握

自分を磨き続けることで、長期的に成功する事業者になれます。

独立を目指すなら準備しておきたいこと

kitajin

「独立してみたいけど、何から始めればいいの?」

そんな疑問を持つ方も多いでしょう。ここでは、独立前に準備しておきたいポイントをお伝えします。

資金の確保と支援制度の利用

独立には、ある程度の初期資金が必要です。

チェーンソーや工具の購入費:独立するということはすべて自分でそろえなければなりません。

万一のための生活費(3〜6か月分あると安心):自分で仕事を取ってくる場合、万が一仕事が飛ぶことがあるかもしれません。そんな時に慌てないように貯金を用意しておいた方が安心です

営業や取引先開拓の方法

独立後、最初の壁は**「仕事をどう取るか」**です。

多くの独立をした人に話を聞いた結果、以下の方法が挙げられます。

  • 以前の職場の先輩や同僚に声をかける
  • 地元の森林組合や素材生産業者に挨拶回り
  • 山林所有者や地主に直接営業
  • 造園業者や建設業者への営業
  • 近隣市役所の林務課・森林課などに相談

最初は小さな案件からでOKです。実績を積めば、自然と仕事は増えていきます。

小さく始めてリスクを減らす工夫

いきなり会社を辞めて独立するのは、リスクが高すぎると思っている人には、副業として小さく始める方法がおすすめです。独立した人を頼って、一緒に働く経験を積むだけで、独立までの道のりは早くなります。

  • 知り合いの独立した人に相談する
  • 週末や休日に小規模な案件を受ける
  • 個人事業主として開業する
  • 軌道に乗ってから退社して独立する

このやり方なら、収入がゼロになるリスクを避けられますし、独立後のイメージもつかみやすくなります。

一人親方労災保険や各種保険

独立すると会社の労災保険が使えなくなるため、一人親方労災保険への加入が必須です。林業は危険を伴う仕事なので、作業中の怪我や事故に備えましょう。月額3,000〜5,000円程度で、団体を通じて加入できます。

また、会社員から個人事業主になると、国民健康保険と国民年金への切り替えが必要です。退職後14日以内に市区町村で手続きを行います。その他にも、万が一の事故に備え、傷害保険や賠償責任保険など、任意保険への加入も検討しましょう。

税金に関する知識

独立すると、確定申告は自分でやらなければなりません。その場合、税理士などに頼むのがベストですが、それでも、すべて税理士に任せるわけではありません。その時に、税金に関する知識があるとないのとでは負担する税金が変わってきます。

毎年3月15日までに確定申告を行い、収入から経費を差し引いた所得に対して税金がかかります。チェーンソーや工具の購入費、燃料代、作業着、車両の維持費などは経費として計上できるため、日頃からレシートや領収書を保管しておくことが重要です。

開業届と青色申告承認申請書を税務署に提出すれば、最大65万円の特別控除が受けられ、赤字を3年間繰り越すこともできます。会計ソフト(freee、マネーフォワード、弥生会計など)を使えば帳簿管理も簡単になり、確定申告の負担も軽減できます。

kitajinが独立への一歩をお手伝いします

kitajin

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

林業での独立には挑戦が必要ですが、決して一人で戦う必要はありません。私自身も仲間と協力することで、安定した仕事の流れや新しい取引先を広げてきました。

もしあなたが、

  • 「転職よりも自分の力を活かしたい」
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また、「いきなり独立は不安」という方には、まず私の仕事に加わる形で経験を積むこともできます。

  • 実際の案件を一緒にこなしながら独立のノウハウを学ぶ
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同じ林業経験を持つ仲間だからこそ、分かち合える苦労や喜びがあります。独立を目指す方も、まずは一緒に働きながら、将来のステップを考えていけたらと思っています。

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    まとめ

    kitajin

    林業経験者が直面する独立という選択は、とても大きな決断です。

    しかし、私自身の経験からも、林業の現場で培った技術や人脈を活かすことで、独立は十分に可能です。

    独立には挑戦が必要ですが、決して一人で戦う必要はありません。私自身も仲間と協力することで、安定した仕事の流れや新しい取引先を広げてきました。

    迷っているのであれば、まずは小さく一歩を踏み出してみることをおすすめします。林業の仕事を続けながら、自分らしい働き方とより大きな収入を得る道を選ぶかどうかは、あなた次第です。

    そして、もし独立に向けて動き出したいと思ったら、ぜひ一度ご相談ください。あなたの一歩を、全力でサポートします。

    -林業浜松