どうも元フォレストワーカーのkitajinと申します。
本記事では、林業の作業着について紹介したいと思います。
林業では一体どんな作業着を着て作業をしているのでしょうか。制服を支給している事業体もありますが、そうでないところでは、自分で買いそろえなくてはいけません。
そこで本記事では、独断と偏見で、どんな作業着を身につければ、作業がはかどるのかを紹介していきたいと思います。また、季節による着回しやメンテナンス方法なども紹介しているので、最後までご覧ください。
この記事を書いた人
- 静岡県浜松市で10年間林業に従事
(素材生産業者で伐採を主にやっていました)
- 林業に関する基本的資格はすべて取得
(林業架線作業主任者の国家資格取得者)
- 林業の情報を発信したくて林業ブログを運営
(運営歴1年の新人です)
林業の魅力や重要性などを実体験を通して発信していくつもりなので、林業に転職を考えている方は参考にしてください。
※本記事には、プロモーションが含まれています。
林業の作業服選びの参考点
素材
林業の作業服には耐久性があり、動きやすい素材が求められます。
灌木が生い茂った中や岩肌がむき出しになったところを歩くため、服をひっかけて裂けたりすることがあるからです。
例えば、コットンやポリエステル混紡、ストレッチ素材の生地は、強度と柔軟性を兼ね備えているため人気があります。また、耐水性や速乾性のある素材も重要です。これにより、雨に濡れた時や汗をかいた時でも快適に作業を続けることができます。
色
色については、意味合いによって選ぶポイントが変わります。
例えば、周囲に目立つ色を選ぶことは安全面で重要になります。オレンジや黄色などの蛍光色は、視認性が高く、他の作業員や機械オペレーターからも見つけやすくなります。
一方で、林業は汚れ仕事なので、汚れが目立たない服を選ぶことで、余計なストレスを感じずに済みます。
白地の服など、洗濯しても簡単に汚れが落ちません。カーキや茶色、黒などの色は汚れが目立たずに長く着れます。
デザイン
デザインに関しては、よく言われるのが、裾じまりの良い作業着が良いとされています。また、肌を守るために長袖、長ズボンが基本です。
ポケットは、数や配置が重要です。というのが、林業で、特にチェーンソーを使う作業の時、ポケットの中に木くずが入りやすいからです。また、ポケットが何かに引っ掛かり、破けたり転んだりする可能性があります。ですので、ポケットの少ないズボンか、チャック付が良いと考えています。
道具類は腰袋があるので、ポケットがなくても問題はありません。
値段
作業服の価格は、それほど高額ではありませんが、安価なものは耐久性に欠けることが多いです。
また、値段の高い服を買っても、破ける可能性も否定できません。ですので、長期的に見てコストパフォーマンスの良いものを選ぶことが重要です。
予算に応じて、品質と価格のバランスを見極めることが必要です。
季節ごとの服装
林業では、季節ごとに異なる厳しい気候条件のため、防寒・防暑対策が欠かせません。
寒い冬や暑い夏でも快適に作業を続けるためには、適切な作業服選びが大切です。ここでは、季節ごとにどのような物を身に着けるか、また工夫やアイテムを活用などを紹介します。
春秋
春秋は気温が穏やかな日が多いので、着こまなくても作業ができます。しかし、温暖差がある時のために、柔軟な準備が必要です。
厚手のインナー一枚と、いつでも脱げるヤッケのようなものがあれば、突然寒くなった時に対応ができます。
作業をすれば、体は暖かくなるので、暑ければ上着を脱いで作業をすればいいのです。パンツは、通気性と伸縮性のあるパンツが理想的です。
夏
夏は暑さ対策が最優先です。
通気性が高く、速乾性のある素材のシャツとパンツを選びましょう。また、UVカット機能があると日焼け対策にもなります。
汗を多くかく人は、着替えをこまめにすることで、作業を快適にすることができます。
また、暑さが苦手な人は、空調服を着るのもいいでしょう。
冬
冬は防寒対策が必要です。防風性と保温性に優れたジャケットとパンツを選び、インナーにはフリースやサーマル素材を使用すると良いでしょう。
しかし、あまり厚着をし過ぎるのは動きづらいので、気を付けるべきです。
また、手袋やマフラーなどの小物も防寒性能の高いものを選ぶことが大切です。
現在は、発熱する手袋やインナーがあるので、それらを使用するのもいいでしょう。
次の章で防寒、防暑対策を詳しく紹介します。
防寒・防暑対策の工夫
重ね着のテクニック
冬場の寒さを凌ぐためには、重ね着が有効ですが、あまり厚着をすると、作業に支障をきたします。
現在は、ヒートテックなどのインナーがあるので、薄くてあたたかな服装は可能です。また、寒さが厳しければ、暖房服などもあるので、それらを活用することが有効です。
また簡単な防寒として、防風性・防水性のあるカッパなどをアウターとして活用することもできます。しかし、カッパは通気性があまりよくないので、汗をかくような作業の時は、かえって体を冷やすことに繋がります。
レイヤリングを意識して選ぶことが重要です。
また、チェーンソーなどの汚れる作業時は、汚れなどが付着しやすいフリースなどはインナーとして着るとよいでしょう。
冷却アイテムの活用
夏場の作業では、熱中症を防ぐための冷却対策が必要になってきます。
体温を下げる効果として空調服が一番最適ですが、バッテリーを準備するなどの手間が発生します。
休憩時間などに冷却タオルやネッククーラーを首や額に巻くことで、体温を下げることも効果があります。また、速乾性のある上着やズボンを着用することで、体内の熱を逃がしやすくすることができます。
作業着以外のアイテム
林業においては、作業着の他にも様々なアイテムを身に着けて作業しなくてはなりません。そのためには、安全と快適さを確保するために、適切なアイテム選びが重要になってきます。
足元
林業用の靴には、耐久性と防護性を兼ね備えたブーツを履く人が増えています。
ブーツの良い点は、耐久性と防護性に優れている点で、欠点は重いのと、滑りやすいことが挙げられます。
一方で、昔ながらのスパイク付きの足袋を履く人も多く、スバイク足袋の良い点は、軽さと値段がリーズナブルな点、通気性が良いこと、滑りにくい点です。反対に欠点は、耐久性と防護性が劣る点です。
どちらが良いかとは言い切れませんが、最初に支給されたものを好んで使う人が多いようです。しかし、近年は安全性の点から、ブーツが推奨されているようです。
ヘルメット
林業では、落下物や枝から頭を保護するためにヘルメットを着用することが義務付けられています。
近年のヘルメットは、通気性、耐久性が良く、フェイスガード、イヤーマフなどもついて、安全面や使用面で向上し続けています。
そんなヘリメットをより快適にするために、ヘルメットの中に着用するインナーキャップをかぶることです。
冬場には、薄手で保温性の高いニットキャップやフリースキャップ、夏には、通気性が良く汗をよく吸ってくれるインナーキャップが良いです。また、バンダナなどは、首回りが隠れるので、夏場は直射日光を受けずにいられ、冬場は保温に効果があります。
手袋
手袋は季節や作業により変えたほうが、作業の効率化になります。
林業用の手袋と言えば、防振手袋が有名ですが、人によっては厚手の手袋を好まない人もいます。理由としては、夏場に汗をかきやすかったり、細かい作業がしづらい、脱ぎづらいなどが挙げられます。
しかし、近年は改良されて薄い防振手袋も売っていますし、現在は防振手袋が推奨されているようです。
防振手袋以外を使用している人は、量販店に売っている十枚入りの手のひらにゴムのついた手袋だったり、軍手、ちょっと高級なグリップのついた手袋を使用しています。
季節で帰る場合は、冬場には、保温性のある裏地付きの手袋が適しています。
一方、夏場には、通気性と速乾性を兼ね備えた薄手の手袋を選ぶと良いでしょう。手袋のフィット感も重要で、手にしっかりとフィットし、指先の動きを妨げないものが理想的です。
洗濯とメンテナンスのコツ
林業用の作業服や装備は、過酷な環境で使用されるため、適切な洗濯とメンテナンスが必要となってきます。汚れをしっかりと落とし、防水加工を保ち、服を長持ちさせるためにどのような点に気をつけたらよいのでしょうか。
汚れの落とし方
林業の作業では、木屑、泥、樹液、油汚れなどが服に付着することがあります。
これらを適切に除去するには、まず作業後に最低限、払い落すことが大切です。木屑や土埃などは、脱いで叩けば、表面上のモノは大体取れます。脱ぐのが面倒なら、手袋などで体を叩きます。
その後、会社に帰り、コンプレッサーで体の汚れを吹き飛ばせば、八割がた落ちます。この時、ポケットを裏返すことを忘れてはいけません。ポケットの中に木屑や土が入り込んでいることがあるからです。
油汚れや樹液には、洗剤を直接塗布してしばらく放置し、その後に洗濯機で洗います。温水につけるとさらに効果的です。
特に頑固な汚れには、専用の洗剤やシミ取り剤を使用すると効果的です。また、汚れがひどい場合は、漂白剤を使わないで、洗剤を浸透させる時間を長めにとると良いでしょう。
ただし、服の素材によってはNGな場合もあるので、服のタグを確認してから洗濯を行います。
防水加工のメンテナンス
防水加工が施された作業服は、定期的に防水スプレーを使用してメンテナンスを行うことです。
洗濯のたびに防水性能が低下する可能性があるため、洗濯後には必ず防水スプレーを再度塗布しましょう。特に、雨や湿気の多い環境で作業する場合は、これを習慣にすることで、服の防水性能を維持できます。
また、乾燥機を使用する際には、低温で乾かすことをおすすめします。高温で乾燥させると、防水加工が劣化する可能性があるためです。
長持ちさせる洗濯方法
作業服を長持ちさせるためには、適切な洗濯方法が欠かせません。
まず、洗濯機で洗う前に、ファスナーやボタンをすべて閉じ、裏返して洗濯することで、生地の摩耗を防ぎます。また、できるだけ優しい洗剤を使用し、デリケートな設定で洗うと良いでしょう。
洗濯後は、直射日光を避け、風通しの良い場所で自然乾燥させることが推奨されます。さらに、定期的に生地の状態をチェックし、ほつれや破れが見つかった場合は、早めに修理することで、作業服を長持ちさせることができます。
作業服の購入先と選び方
林業用の作業服を購入する際には、信頼できる購入先と、適切な選び方を知ることが重要です。
オンラインショップと実店舗の両方に利点があり、それぞれのポイントを押さえることで、より良い作業服をお得に購入することができます。
オンラインショップ
オンラインショップでの購入は、豊富な選択肢と利便性が魅力です。
インターネット上には、多くの作業服専門のオンラインショップが存在し、様々なブランドや商品を比較しながら購入することができます。また、レビューを参考にして、実際に使用した人々の評価や意見を確認できるのも大きなメリットです。
特に、サイズや素材の詳細が明確に記載されているサイトを選ぶことで、失敗しにくくなります。また、サイズ交換や返品ポリシーを確認しておくことも大切です。
実店舗での購入ポイント
実店舗での購入は、実際に商品を手に取って確認できるという利点があります。
素材感やフィット感を直接確かめることで、自分に合った作業服を見つけやすくなります。また、店員に相談しながら購入できるため、初めて作業服を購入する方や、専門的なアドバイスが欲しい方にとっては非常に役立ちます。
特に、靴はサイズが違うと、靴擦れをおこして作業に支障をきたすので、実際に履いてみることで、サイズや履き心地を確かめることができます。
セール時期とお得な購入方法
作業服をお得に購入するためには、セール時期を狙うのが効果的です。特に、シーズンの変わり目や年末年始、ゴールデンウィークなどは、多くの店舗やオンラインショップでセールが行われることが多いです。
この時期を狙って、必要なアイテムをまとめ買いすることで、コストを抑えることができます。
また、オンラインショップでは、定期的にクーポンやポイント還元キャンペーンが実施されることがあるため、これらを活用することでさらにお得に購入できます。さらに、メールマガジンやSNSを通じて、最新のセール情報をチェックしておくこともおすすめです。
作業服のカスタマイズ
林業での作業服は、単に着るだけでなく、自分のニーズや作業内容に合わせてカスタマイズすることで、より快適で機能的に使用することができます。
ここでは、フィット感の調整や、実用的なカスタムオプションについて解説します。
自分に合った服を大量に用意する
作業服が自分の体にぴったり合っていることは、快適さと作業効率を向上させる重要なポイントです。
自分にあったサイズ感と着心地の良い作業着を見つけたら、それを大量に用意するのも作業効率を上げる一つの手です。
作業にストレスがないようにするには、作業着が常に一定であることも重要だからです。
ポケットをなくす
先ほども言いましたが、ポケットがあるズボンは、中に埃が入りやすくて、木屑を家に持ち帰る可能性があります。
また、ポケットが引っ掛かり、怪我をすることもあるので、林業の作業着にポケットはあまり必要ないとボクは考えています。ですので、ボクは、ポケットを塞いでいました。
どうしても欲しい場合は、ファスナーがついているポケットなら問題ありません。
名前の刺繍
作業服に自分の名前を刺繍したり、特別なロゴをつけることによって、より個性的でプロフェッショナルな印象を与えることができます。
多くの作業服ショップでは、名前刺繍のサービスを提供しており、選べるフォントやカラーも豊富です。
また、チームや会社のロゴを追加することで、統一感のある装いを実現できます。
まとめ
林業の作業服の選び方についてお伝えしてきましたが、作業環境に適した服装は、安全性や快適性、そして作業効率に直結します。
素材やデザイン、機能性に加え、カスタマイズのポイントを押さえることで、自分にぴったりの作業服を見つけることができます。適切なメンテナンスを行いながら、長く愛用できる作業服を選び、林業での作業をより快適に、安全に進めていきましょう。
林業の作業服選びは、素材、色、デザイン、価格のバランスを見ながら、安全性と快適性を考慮することが重要です。季節ごとに適した服装を選ぶことで、効率的に作業を進めることができます。
あなたにとって最適な作業服選びが、充実した作業時間をサポートすることを願っています。